バイオエタノール
まずはこの話題の暖炉の燃料となるバイオエタノールについてお話しします。
バイオエタノールは、サトウキビ、トウモロコシなどのバイオマスを発酵、蒸留させることで造るエタノール(エチルアルコール)です。そのまま利用、もしくはガソリンに混合すれば自動車用燃料として利用できます。
排出する二酸化炭素はカーボンニュートラルです。現在、このバイオエタノール燃料を最も多く利用しているのは米国とブラジルで、原料はトウモロコシとサトウキビです。これらのでんぷんを糖に分解、さらに糖を分解することでエタノールになります。
実際にブラジルでは、ガソリンに20%を混入したもの、または100%のエタノール燃料の自動車が走行しています。
バイオマスエタノールは、再生可能な自然エネルギーであることが大きな特徴で、その燃焼によって大気中の二酸化炭素(CO2)量を増やさないという点で、エネルギー源としての将来性も期待されています。
米国ではエネルギー政策法(2005年に成立)によって、バイオエタノールの使用が義務化されています。日本でもバイオエタノールを3%混入したE3燃料の導入が試みられています。
ちなみにバイオマス(biomass)とはもともと生態学で用いられる学術用語なのですが、近年では、特に植物を新しい資源として有効に利用しようという気運の高まりと共に、より広い意味で使われるようになった言葉です。